佐野元春

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佐野元春 with THE HEARTLAND
VISITORS TOUR '85 SPECIAL



1985年5月18日(土)
大阪城ホール

佐野元春(Vocal/Guitar),
横内"TAKE"健広(Guitar),
小野田清文(Bass),
阿部吉剛(Piano),
西本 明(Keyboard),
里村美和(Percussion),
古田たかし(Drums)

The Tokyo Be-Bop
石垣三十郎(Trumpet),
池谷明宏(Trombone),
ダディ柴田(Saxophone)

ゲスト
伊藤銀次(Vocal/Guitar),
バブルガム・ブラザーズ(Vocal)

 佐野元春のライヴ初体験。これ以前には1983年11月5日(土)に、ライヴ・ドキュメント・フィルム・コンサート「No Damage」を神戸国際会館で見ただけだ。

 1985年1月23日-25日のVISITORS TOUR '85万国博ホール公演は、往復ハガキによるチケット申し込みをして、争奪戦に敗れた経験を持っている。この時の申込枚数は当初の予想を上回る3万枚だったことが、当時の落選通知ハガキに書いてある。そのような経緯を踏まえ、大阪城ホール公演のチケットは朝早く起きて、始発とともに梅田の阪神プレイガイドに駆けつけた。経験の浅い頃なので、それでチケットは確実に手に入れられると考えていたのだが。あやうく予定枚数が売り切れる寸前、本当にギリギリのところで購入することが出来た。

 大阪城ホールは1984年のオープン。大阪城ホール,JR環状線の大阪城公園駅は、この日初めて訪れた場所だ。そして佐野元春 with THE HEARTLANDにとっても当時最も多くのオーディエンス(1万3千人)を集めたコンサートとなった。

 この日のステージはDVD「VISITORS TOUR '84-'85」で見ることが出来る。最後の「Young Bloods」で天井に吊されていた太陽のバルーンがオーディエンスのもとへと降下し、同じように天井に吊されていた雲の中からは、幾百もの白い風船がアリーナ中に降ってきた。素晴らしいエンディングだった。

Set List
第一部
01 Welcome To The Heartland
02 スターダスト・キッズ
03 ガラスのジェネレーション
04 Night Life
05 Down Town Boy
06 Shadows Of The Street
07 君をさがしている(朝が来るまで)
08 Heart Beat(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド)
09 麗しのドンナ・アンナ
10 Rock & Roll Night
11 夜のスウィンガー
12 悲しきRadio
13 Soul Spirit Part.II
14 夜を駆けぬけて
8曲目「Heart Beat」から12曲目「悲しきRadio」までの曲順には誤りがあるかもしれません。
第二部
01 Do What You Like(勝手にしなよ)
02 アンジェリーナ
03 Visitors
04 Come Shining
05 Shame-君を汚したのは誰
06 New Age
07 Wild On The Street
08 Complication Shakedown
09 So Young
10
9曲目「So Young」と10曲目(不明)については誤りがあるかもしれません。
Encore 1
01 Happy Man Medley
02 Someday
Encore 2
01 彼女はデリケート
02 Young Bloods

佐野元春 with THE HEARTLAND
Cafe Bohemia Meeting


1987年1月21日(水)
大阪フェスティバルホール

佐野元春(Vocal/Guitars/Tambourine),
長田進(Guitars),
小野田清文(Bass),
阿部吉剛(Piano),
西本 明(Keyboards),
里村美和(Percussion),
古田たかし(Drums)

The Tokyo Be-Bop
石垣三十郎(Trumpet),
ボーン助谷(Trombone),
ダディ柴田(Saxophone)

 開演前のホールにはレゲエがながれている。佐野元春は3曲目のインストゥルメンタル・ナンバーが終わった後で「今夜はこんなに集まってきてくれて、どうもありがとう。チケット取るのが難しいと聞きました。みんな思い思いの形でリラックスして楽しんで下さい」と話す。「マンハッタン・ブリッヂにたたずんで」は「『Niagara Triangle Vol.2』からの曲」と紹介し、「Wild Hearts」では「今年は出来るだけコンサートをやって日本のあっちこっちをまわりたいと思っています。去年『Cafe Bohemia』というアルバムを出したんだけど、その中からの曲をやります。詞を知っていたら一緒に唄って下さい」と話した。

 第一部と第二部のあいだの休憩には左右の壁にスライドが写される。ボヘミアンの取材でフランスを訪れたときのものだ。モノクロームの写真が美しい。

 第二部、「
Do What You Like(勝手にしなよ)」を唄い終わって「久しぶりにバラードを書いてみました。...その話はこっちに置いといて、アルバムに入ってる曲で、やらなくなった曲もあります。『Do What You Like』は、これからもずっとやっていきたいです」と話し、「虹を追いかけて」をプレイした。

 「
月と専制君主」では「現在の専制君主に向けた曲です」と紹介し、「Young Bloods」は「ぼくにとって思い出の多い曲です。みんなの思い出の曲であればうれしいです」と話した。第二部ラストでは「ずっと前から、よく言われた言葉なので歌のタイトルにしてみました」と話して「So Young」を始めた。

 アンコールでは「ちょっと季節はずれだけど...」と言って「
Christmas Time In Blue」。「Welcome To The Heartland」を終えた後、一人ひとりのメンバーを紹介し、佐野元春は最後の挨拶をした。
 「さっきも言ったけど『Café Bohemia』というアルバムを今年発表したので。。。去年でした。。。来年はツアーを。。。」-ハートランドの誰かに間違いを指摘され-「今年はツアー1本で頑張りたいと思っています。大阪にももう一度来ます」。


Set List

第一部
01 アンジェリーナ
02 Down Town Boy
03 夜のスウィンガー
04
Openning
05 Complication Shakedown
06 マンハッタン・ブリッヂにたたずんで
07 New Age
08 Wild Hearts
09 Strange Days
10 Rock & Roll Night
11 Someday
第二部
01
Cafe Bohemiaのテーマ
02 Do What You Like(勝手にしなよ)
03 虹を追いかけて
04 月と専制君主
05 Come Shining
06 99ブルース
07 Individualists
08 Young Bloods
09 So Young
Encore 1
01 Looking For A Fight
02 彼女はデリケート
Encore 2
01 Christmas Time In Blue
02 アンジェリーナ〜Detroit Medley
03 Welcome To The Heartland


佐野元春 with THE HEARTLAND
Cafe Bohemia 6大都市ミーティング(大阪ミーティング)


1987年8月1日(土)
大阪城ホール

佐野元春(Vocal/Guitars/Hermonica),
長田進(Guitars),
小野田清文(Bass),
阿部吉剛(Piano),
西本 明(Keyboards),
里村美和(Percussion),
古田たかし(Drums)

The Tokyo Be-Bop
石垣三十郎(Trumpet),
ボーン助谷(Trombone),
ダディ柴田(Saxophone)

 開演前のホールにはラジオ・プログラム「AJIFMスーパーミクスチュア」でお馴染みの「DJストーリー」がながされている。

 佐野元春は長田進,小野田清文,西本 明,古田たかしの5人で「
アンジェリーナ」,「Down Town Boy」,「悲しきRadio」を披露する。ロックンロールだ。9曲目「月と専制君主」では「詞を知っていたら一緒に唄って下さい」と話した。

 第一部と第二部のあいだの休憩にはステージ左右のフェンスにスライドが写される。

 第二部の「
Complication Shakedown」ではステージに4台のTVモニターがセッティングされ、ステージ上の様子とオンタイムのTVプログラムが放送される。また、どの曲かは忘れてしまったが、ダディ柴田が「六甲おろし」を吹いたのも印象的だった。

 アンコールの「
Christmas Time In Blue」では「十代の頃、人より少しばかりピアノがうまかったせいで、冬のあいだクリスマスのパーティがあると、ぼくはいつもピアノを弾く役でした。ほかのみんなが楽しそうにしているのを見て羨ましかったです。で、ぼくも少しだけ成長してクリスマス・ソングを作りました」と話す。この曲の間奏でミスター・スノーマンという巨大なバルーンがステージに登場する。佐野元春は用意していた大きな針でミスター・スノーマンを刺す。するとミスター・スノーマンはしぼみながら大阪城ホールのアリーナを浮遊した。

 終演後のホールにはLaid Backの"Sunshine Reggae"がながれていた。

Set List

第一部
01 アンジェリーナ
02 Down Town Boy
03 悲しきRadio
04 Openning
05 Wild Hearts
06 Strange Days
07 君をさがしている(朝が来るまで)
08 I'm In Blue
09 月と専制君主
10 Heart Beat(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド)
11 Rock & Roll Night
12 Someday
13 Young Bloods
5曲目「
Wild Hearts」から9曲目「月と専制君主」までの曲順には誤りがあるかもしれません。
第二部

01
Cafe Bohemiaのテーマ
02 Complication Shakedown
03 New Age
04 Come Shining
05 Wild On The Street
06 マンハッタン・ブリッヂにたたずんで
07 99ブルース
08 Individualists
09 Shame-君を汚したのは誰
Encore 1
01 Christmas Time In Blue
02 ガラスのジェネレーション
Encore 2
01 Looking For A Fight
02 彼女はデリケート
03 Happy Man〜Detroit Medley〜Welcome To The Heartland


佐野元春 with THE HEARTLAND
PISCES TOUR


1988年1月14日(木)
大阪厚生年金会館大ホール

佐野元春(Vocal/Guitars),
長田進(Guitars),
小野田清文(Bass),
阿部吉剛(Piano),
西本 明(Keyboards),
里村美和(Percussion),
古田たかし(Drums)

The Tokyo Be-Bop
石垣三十郎(Trumpet),
ボーン助谷(Trombone),
ダディ柴田(Saxophone)

 ホールの開場が遅い。ようやく入場し、席に着く頃には1曲目-まるでEddie Cochranの"C'mon Everybody"のような-ロックンロールの「
アンジェリーナ」が始まっている。オーディエンスが突き上げる拳に殴られそうになる。4曲目「Please Don't Tell Me A Lie」を終えて第一声「こんばんは佐野です」。

 「今回のツアーでは新曲をいくつか聴いてもらおうと思っています。次の曲は1ヶ月から1ヶ月半前に出来た曲です」と言って「
システム(愛のシステム)」を始める。続く「月と専制君主」では「屋外でやっているように唄います」と話し新しいアレンジで披露する。

 ライヴの中盤からはバラード・コーナーへと突入。
 「前回,前々回とぼくはピアノを弾くことがなかったんですけど、今回のツアーではバラードを何曲か聴いてもらっています。こちらからは見えないんですけど、もし立っている人がいたら座って聴いて下さい」。そう話してドラムスの向かって左側、阿部吉剛が使っていたピアノの前に座り、「どこの街にもいる悪い女の子の歌です」と「
Bad Girl」の弾き語り。「君を待っている」では眼鏡をかけて「アルバムには未収録の曲をやります」と話し、「次の曲はスペインの街の名前がついてます。スペインに行ってみたいです」、そう言って「バルセロナの夜」を唄う。佐野元春は1曲終わる度に立ってお辞儀をしていた。

 アンコールの「
So Young」では「明日成人になる人のために」、「Down Town Boy」では「会場に来ている男の子のために。歌詞を知っていたら一緒に唄って下さい」と話す。最後に一人ひとりメンバーを紹介し、「大阪マンスリー,来月もこのフォーマットで、また違った曲や新曲を加えたりしてやります。4月まであるので、またよかったら来て下さい」と話した。その呼びかけに会場から暖かい拍手がわいて、佐野元春は身体を後ろに向け、肩を震わせて泣き真似をしていた。

 終演後のホールにはBooker T. & The MG.Sがながれていた。

 大阪マンスリー1月公演。「魚座の旅」と名付けられた、極めて個人的な色あいの強いライヴだった。ステージの中盤のバラード・コーナーで、僕はその時はじめて眼鏡をかけてピアノを弾く佐野元春を観た。記憶の糸を辿るように、その当時のコンサート・パンフレットを開いてみた。"I'M MOVIN' ON !"というメッセージが目を引く。そして封入されていた「ハートランドからの手紙#29」と「日曜日は無情の日」と題された詩(「日曜日は無情の日」はこの時が初出なのだろう)。ただただ懐かしい。ざっと目を通すつもりで読み始めた「ハートランドからの手紙#29」に心が揺さぶられた。

君がもし、かつて両の手にすくった砂金、あれはただの石炭だったのだと思いこもうとしているのなら、何んて悲しいことだろう。君が出発した日、君の壁にはどんなポスターが張られていたのだろう。また次の季節が訪れ、いつものようにコマドリは鳴き、金色をした魚は澄んだ水を得意気に走る。君の計画がうまくいきそうだったらまた知らせてほしい。
今夜僕は仲間とともに小さな叙事詩を唱う。

「ハートランドからの手紙#29」より抜粋。

Set List

01 アンジェリーナ
02 Down Town Boy
03 悲しきRadio
04 Openning
05 Wild Hearts
06 Strange Days
07 君をさがしている(朝が来るまで)
08 I'm In Blue
09 月と専制君主
10 Heart Beat(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド)
11 Rock & Roll Night
12 Someday
13 Young Bloods
5曲目「
Wild Hearts」から9曲目「月と専制君主」までの曲順には誤りがあるかもしれません。
第二部

01
Cafe Bohemiaのテーマ
02 Complication Shakedown
03 New Age
04 Come Shining
05 Wild On The Street
06 マンハッタン・ブリッヂにたたずんで
07 99ブルース
08 Individualists
09 Shame-君を汚したのは誰
Encore 1
01 Christmas Time In Blue
02 ガラスのジェネレーション
Encore 2
01 Looking For A Fight
02 彼女はデリケート
03 Happy Man〜Detroit Medley〜Welcome To The Heartland

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