01. ジュジュ 02. 月と専制君主 03. 日曜の朝の憂鬱 04. トーキョー・シック 05. クエスチョンズ 06. コンプリケーション・シェイクダウン 07. 愛のシステム 08. ハッピーエンド 09. 僕にできることは 10. 夜に揺れて 11. 最新マシンを手にした子供達 12. ナポレオンフィッシュと泳ぐ日

佐野元春 & THE HOBO KING BAND SMOKE & BLUE 2019 POXE-3801 オリジナル・リリース 2019.12.18 2019年4月4日にビルボードライブ東京で行われた「SMOKE & BLUE 2019」をライヴ・レコーディングした映像作品。ディレクターは近浦啓。全12曲の収録曲のうち大半はセルフ・カバー・アルバムから選曲されており、『月と専制君主』(2010年)からは「ジュジュ」、「月と専制君主」、「日曜の朝の憂鬱」、「クエスチョンズ」の4曲、『自由の岸辺』(2018年)からは「ハッピーエンド」と「僕にできること」、「夜に揺れて」、「最新マシンを手にした子供達」、「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」の5曲が収録されている。残り3曲のうち「トーキョー・シック」は2014年の『TOKYO CHIC』にライヴ・ヴァージョンが収録されており、「コンプリケーション・シェイクダウン」と「愛のシステム」のホーボーキングバンドによる'SMOKE & BLUE'ヴァージョンは初出になる。 佐野元春は現在、ホーボーキングバンドとコヨーテバンドのふたつのバンドを率いて活動している。ホーボーキングバンドはルーツ・ロックで、コヨーテバンドはモダン・ロックと演奏形態を分けている。そのホーボーキングバンドの主戦場がビルボードライブ公演になって久しいがライヴ映像作品は前記の『TOKYO CHIC』のDVDしかなかった。 ここでホーボーキングバンドの活動を少し振り返ってみたい。佐橋佳幸が在籍していたころのホーボーキングバンドは実質、2008年のツアー「Sweet Soul, Blue Beat」で活動を停止している。この『SMOKE & BLUE 2019』のライナーでも佐橋佳幸がホーボーキングバンドと演奏するのは11年ぶりと記されている。 推測だが2007年に山下達郎と佐野元春のあいだで佐橋佳幸に関して話し合いが持たれたのではないか。「ツアーを再開したいので佐橋くんを譲ってくれまいか」というような依頼が山下達郎からあったのではないだろうか。佐橋佳幸は2008年の12月からライヴ・ツアーを再開した山下達郎バンドのギタリストになり活動を共にしている。佐野元春は翌年の2009年からコヨーテバンドを率いてライヴ活動を行うようになった。まぁ、これは想像なので個人的な見解として読んでほしい。 その後、2010年に現行のホーボーキングバンドによるアルバム『月と専制君主』が発売になり、30周年のアニバーサリー・ツアーがホーボーキングバンドで行われ、現在へと連なって活動を続けている。実は佐橋佳幸がホーボーキングバンドに合流したのは11年ぶりではない。2013年の名盤ライブで演奏に参加している。このときは佐野元春 & HIS SPECIAL BANDという名義。また、2014年9月7日に昭和女子大学の人見記念講堂で行われた佐橋佳幸(祝)芸能生活30周年記念～東京城南音楽祭 T.J.O.～三茶編でもホーボーキングバンドで演奏が行われている。 『自由の岸辺』には2001年にレコーディングされた「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」が収録されているが、このときのレコーディング・セッションはジャム・バンドと化したホーボーキングバンド。今回のSMOKE & BLUE 2019でも佐橋佳幸が特別参加した夜の演奏が収録されており、最後に佐野元春と握手する場面が記録されている。 ●『SMOKE & BLUE 2019』を購入する。