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 01 WOMAN/フランク永井 02 愛のセレナーデ/フランク永井 03 酔いしれてDeja Vu/円道一成 04 L.A.BABE/円道一成 05 DREAM IN THE STREET/池田典代 06 恋のブギ・ウギ・トレイン/アン・ルイス 07 愛・イッツ・マイ・ライフ/アン・ルイス 08 偽りのDJ/ダディ竹千代&東京おとぼけCATS 09 センチメンタル・ボーイ/桜田淳子 10 バカンスの終わりに/桜田淳子 11 メドレー:若いってことは〜愛はハーモニー〜若いってことは* 12 花のように/岩崎宏美* 13 兄弟のテーマ/尾藤イサオ* 14 ゴーイング・バック/センチメンタル・シティ・ロマンス 15 フェアリー/村松邦男 *ロック・ミュージカル『ハムレット』より |
山下達郎作品集 vol.1/The Works Of Tatsuro Yamashita vol.1 Wild Honey WCD-8004 山下達郎が他のアーティストに提供した楽曲を纏めたのがこの『山下達郎作品集 Vol.1/The Works Of Tatsuro Yamashita vol.1』だ。山下達郎オフィシャルファンクラブの独自企画として通販の形で発売された。CDブックレットには山下達郎自身の曲目解説付き。 1980年に「Ride On Time」(アルバム『Ride On Time』に収録)のヒットで人気がブレイクした山下達郎だが、シュガーベイブでデビューした1975年からアルバム『Go Ahead !』(1978年)まではレコードが全く売れなくて、何度か作家に転進しようと真剣に考えていたそうだ。デビュー当時からCM音楽やレコーディング・セッションを数多くこなしていたが、1977年頃からは吉田美奈子、難波弘之、竹内まりやといった関連アーティストに楽曲を提供するようになった。そういった仕事を通して音楽性が評価されはじめ、プロデュース等も含めた仕事の依頼が殺到するようになった。最近ではそんな作品の中からリイシューされるアーティストも増え、2003年には黒木真由美や水口晴幸がCDで再発されている。ファンならば当然購入すべきなのであろうが、山下達郎と関係ない楽曲も含まれているので、なかなか手が出しにくかった。そういった事情を抱える僕のようなあまり熱心と言えないファンには本当に有難いコンピレーションの登場だ。 データを揃えどういったアプローチで山下達郎が作曲したのかを検証してみたいのだけど、どうもオンタイムで聴いてないとわかりにくい面がある。なんとなく当時の空気感が掴めるのは1982年以降の作品で、それ以前のものになるとお手上げ状態。僕が山下達郎のレコードやCDを本格的に聴きだしたのは1980年代の後半からなので、ここに収録された楽曲で聞き覚えがあるのは1曲目フランク永井の「WOMAN」だけとなる。ということなのでざっと紹介するだけしかできなかった。 ●「WOMAN」、「愛のセレナーデ」/フランク永井 フランク永井のシングル「WOMAN」は1982年の作品。山下達郎は作詞作曲編曲を担当。同時期に「ハイティーン・ブギ」を近藤真彦に提供している。山下達郎の活動ではシングル「あまく危険な香り」とアルバム『For You』、ベスト盤『Greatest Hits Of Tatsuro Yamashita』をリリース。 カップリングの「愛のセレナーデ」は1974年にザ・キングトーンズのために書かれた曲だという。結局企画自体がボツになり未発表のままだったが、フランク永井によってよみがえった。作詞は伊藤銀次。蛇足だがこの時期、ザ・キングトーンズに書かれた曲は3曲あり、そのひとつは1975年にシュガーベイブのデビュー・シングルとして発表された「ダウンタウン」、もうひとつは1976年に『ナイアガラ・トライアングルVol.1』で発表された「遅すぎた別れ」だったそうだ。 ●「酔いしれてDeja Vu」、「L.A.BABE」/円道一成 円道一成のデビュー・アルバム『Run To Live, Live To Run』(1984年)のために書き下ろされた。作詞は職業作詞家による。山下達郎の活動ではシングル「The Theme From Big Wave」とアルバム『Big Wave』を発表、竹内まりやのシングル「もう一度」、「マージービートで唄わせて」、アルバム『Variety』をプロデュース。 ●「DREAM IN THE STREET」/池田典代 池田典代の「DREAM IN THE STREET」は彼女のデビュー・アルバム『DREAM IN THE STREET』(1980年)のために書き下ろされた。作詞は池田典代。発売当時、ろくに宣伝もされず、現在までCD化されたことが一度もないという超レア作品。山下達郎の活動ではシングル「Ride On Time」とアルバム『Ride On Time』、カセット『Come Along』を発表した。 ●「恋のブギ・ウギ・トレイン」、「愛・イッツ・マイ・ライフ」/アン・ルイス アン・ルイスのシングル「恋のブギ・ウギ・トレイン」は1979年の作品。作詞は吉田美奈子。山下達郎も度々ステージで取り上げている。山下達郎のヴァージョンはライヴ盤『JOY』(1989年)に収録されている。山下達郎の活動ではシングル「愛を描いて-LET'S KISS THE SUN」、「永遠のFULL MOON」とアルバム『Moonglow』を発表した。 ●「偽りのDJ」/ダディ竹千代&東京おとぼけCATS ダディ竹千代&東京おとぼけCATSのシングル「偽りのDJ」は1980年の作品。ダディ竹千代がオールナイト日本のDJとしてレギュラー出演が決定した時に依頼されて書き下ろされた。作詞はダディ竹千代こと加治木剛。東京おとぼけCATSのメンバーには後にTOKYO BE-BOPの一員として佐野元春と活動を共にすることになるボーン助谷がいた。山下達郎の活動ではシングル「Ride On Time」とアルバム『Ride On Time』、カセット『Come Along』を発表した。 ●「センチメンタル・ボーイ」、「バカンスの終わりに」/桜田淳子 もともとはとある女性アイドルのために書き下ろされたが、突然の引退のため曲が宙に浮いたままだったのを桜田淳子のレコーディング・ディレクターに拾われ、山下達郎の知らない間に詞がつけられレコードになった作品。山下達郎バンドのギタリストだった椎名和夫がアレンジを担当し、1979年当時の山下達郎バンドのメンバーでレコーディングされている。桜田淳子のアルバム『Party Is Over』(1979年)に収録。山下達郎の活動ではシングル「愛を描いて-LET'S KISS THE SUN」、「永遠のFULL MOON」とアルバム『Moonglow』を発表した。 ●「メドレー:若いってことは〜愛はハーモニー〜若いってことは」、「花のように」、「兄弟のテーマ」 桑名正博と岩崎宏美主演のロック・ミュージカル『ハムレット』(1979年)のために曲が書き下ろされた。メドレーの「愛はハーモニー」は作詞松本隆・作曲筒美京平の作品。編集すると不自然になるのでそのままの形で収録されている。山下達郎の活動ではシングル「愛を描いて-LET'S KISS THE SUN」、「永遠のFULL MOON」とアルバム『Moonglow』を発表した。 ●「ゴーイング・バック」/センチメンタル・シティ・ロマンス 1984年センチメンタル・シティ・ロマンスのシングルに詞を提供。センチメンタル・シティ・ロマンスとは古くからの知り合いということだ。竹内まりやがシークレット・ゲストとしてセンチメンタル・シティ・ロマンスのライヴで歌を披露したこともある。山下達郎の活動ではシングル「The Theme From Big Wave」とアルバム『Big Wave』を発表、竹内まりやのシングル「もう一度」、「マージービートで唄わせて」、アルバム『Variety』をプロデュース。 ●「フェアリー」/村松邦男 村松邦男のアルバム『Green Water』(1983年)に作詞家として参加。村松邦男とは高校時代からの付き合いで、一緒にシュガーベイブを結成。「フェアリー」には村松邦男が好きだった耽美的な文学やSF、ファンタジー路線の詞を書いたという。山下達郎の活動ではシングル「高気圧ガール」と「スプリンクラー」、「クリスマスイブ」、そしてアルバム『Melodies』を発表した。 1曲目フランク永井「WOMAN」から7曲目アン・ルイス「愛・イッツ・マイ・ライフ」まではアレンジも山下達郎が担当し、参加ミュージシャンは山下達郎の当時のレコーディング・メンバーを揃えている。池田典代の「DREAM IN THE STREET」が素晴らしいと思った。名前すらまったく知らなかったけれど、四半世紀という時間を越えてこの楽曲と出会えただけで十分価値あるコンピレーションといえるだろう。また後半はこういった企画盤でなければ聴くことができなかったレアな音源が並び資料的な価値もある。作品集は続けて発表したいということなのだが、音源を管理するレコード会社は、たとえ作家といえども第三者への貸し出しを渋る傾向にあり、うまく事が運ばないらしい。 ■このCDはファンクラブ会員でなくても購入できる。 Webは山下達郎オフィシャルサイトから注文。 詳細については、山下達郎オフィシャルファンクラブまでお問い合わせください。 電話番号 03-3403-0247 受付時間 12:00-18:00（土・日・祝休） 『JOY〜TATSURO YAMASHITA LIVE』を購入する。 |
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| Wild Honey Label 山下達郎CM全集Vol.1 山下達郎CM全集Vol.2 |
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