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ゴンチチ 25th ANNIVERSARY 地球一番快適音楽 Gontitiの夏祭り |
2003年8月3日（日） 大阪城野外音楽堂 指定席K列28番 ゴンザレス三上（guitar,ukulele） チチ松村（guitar,ukulele,vocal） 羽毛田丈史(piano,keyboard) 一本茂樹(bass) 楠 均(drums) 田村玄一(pedal steel) GUEST テレサ・ブライト(vocal from hawaii) 高中正義(guitar) 原田知世(vocal) 中納良恵(vocal from EGO-WRAPPIN') 朝崎郁恵(奄美島歌) 4年振りに聴きに行ったゴンチチのライヴ。ゴンチチの野外コンサートは過去に服部緑地野外音楽堂で二度経験していて、一度は確か平松八千代やスカパラホーンズがゲストだった。平松八千代とチチ松村が「ヤチチチ」というユニットを組んでいるという話や、平松八千代の実家がパルナスのケーキ屋だったとか、そんな楽しい話題は今も覚えている。 大阪城野外音楽堂のステージにはミック板谷のイラストとともに"The Most Comfortable Music On Earth"とロイヤルブルーの垂れ幕が掲げられていた。「世界一番快適音楽」はゴンチチの音楽を見事に言い表している。 午後5時すぎに麻のスーツ姿のゴンチチが登場した。日没にはまだ時間があり、空の青は薄くどこまでも広がっていた。気温はあまり下がらずに、会場の周りに覆い茂った緑の木立からは、蝉しぐれが蒸し暑さを際立たせるように響いていた。 デュオ結成25周年、デビュー20周年を記念して多彩なゲストを迎えた「Gontitiの夏祭り」は蝉しぐれのなかテンポよく進んだ。ちょっと小粋な「Waltz in Blue」はパリの雰囲気に溢れている。シャンゼリゼ通り、凱旋門などのイメージが浮かんでは消えてゆく。「Lonesome Dulcimer」は内宇宙を旅するようで別世界へと誘われる。ライヴの定番「Acoustic eel」は、羽毛田丈史のキーボードや田村玄一のスティール・パンによるソロ演奏が展開され盛り上がった。「黒い蟻の生活」はゴンザレス三上がジャンゴ・ラインハルトばりのスウィング・ギターを披露した。 中盤からはゲストを迎えてのステージ。最初に登場したのは原田知世だった。上から下まで真っ白の衣装は清楚なイメージそのままで可憐だった。ゴンチチをプロデューサーに迎えてレコーディングしたカヴァー・アルバム『Summer breeze』の中から「Say You Love Me」(1976年、パティー・オースチンの作品)を披露した。そして、マキシシングル「Tears of Joy」からの「Moon River」(映画『ティファニーで朝食を』で有名な曲)では「知世ちゃんの天から降ってくる声を聴いてください」とチチ松村。田村玄一のペダル・スチール・ギターがその声に寄り添うように奏でられた。 原田知世がステージを去った後にゴンザレス三上が6弦ウクレレ、チチ松村が8弦ウクレレを手にしてふたりだけで「cora」、「動物達集まる-Hilo-」を演奏した。次のゲストまでのインタールードだ。 続くゲストはテレサ・ブライト。彼女はハワイの人らしくビッグ・ファット・ママといった容姿。ウクレレを弾きながらの登場だ。髪の毛に白いものが目立っていたが一体何歳なんだろう。横綱曙の親戚なんだそうだ。ゴンチチのアルバム『EASY BUSY』では2曲にヴォーカリストとして参加している。やわらかな歌声とウクレレにステージはのどかなほんわかムードに包まれた。 そしてまたインタールード。「放課後の音楽室」はアルバム『EASY BUSY』収録曲で常盤貴子が出演したお茶のCMでながれていた。一般的には最も知られたゴンチチの曲かもしれない。 EGO-WRAPPIN'のよっちゃん(中納良恵)は、黒いドレスに白い着物を上から羽織っていた。そして何よりも印象的なのは色が白かったこと。エキセントリックな魅力に溢れている。デューク・エリントンの「Solitude」は東心斎橋のレコード店オーナーから歌うように薦められたという(そのオーナーが会場にいて、チチ松村に紹介されると、しきりに頭を下げていた)。「コーヒー・ルンバ」が素晴らしいパフォーマンスだった。ゴンチチのライヴでは何度か披露されているが、よっちゃんがイントロでフェイクすると一気に会場の雰囲気も一変、僕も思わず見入ってしまった。完全に主役を喰っていた。 66歳にしてメジャー・デビューした朝崎郁恵はチチ松村のギター一本で「ティクテイグワ」を歌唱。イノセントな歌声のゆったりとした島歌が耳に残る。「おぼくり〜ええうみ」では羽毛田丈史がむつかしそうな表情でキーボードを弾いていた。ゴンチチのステージには異色のゲストだった。 最後のゲスト高中正義は上から下まで真っ赤な出で立ちで登場。ステージの前まで出てきてアルバム『TAKANAKA』のポーズ。グッとオーディエンスの感心を惹きつけた。ゴンチチとの出会いは昨年のGroove Dynastyでの共演からということだ。アコースティック・ギターで「憧れのセーシェル諸島」、「カリプソNo.8」と披露。「NDD」でエレクトリック・ギターを手にした。最後の曲「闇のシダール」はよっちゃんが再び登場してのパフォーマンス。この曲もライヴ終盤の定番だ。 アンコールはゆったりと「UPC」。テレビの旅番組で温泉のシーンなんかによく使われたりしている。僕が最初に購入したゴンチチのアルバムは映画のサントラ『無能の人』だったが、その後にオリジナル作品をということで手にした『Gravity loves Time』に収録されていた。思い出深い曲だ。最新のベスト『ゴンチチ・レコメンズ・ゴンチチ』にも入っているそうだ。 ゴンチチがかつて在籍したレコード会社からはこのところ毎年ベスト・アルバムがリリースされている。僕はオリジナル・アルバムを時間かけて集めていったので、それらのアルバムを手にすることはないが、初期のオリジナル作品は廃盤となっているようなので、店頭在庫で見当たらない場合はベスト・アルバムを手にするしかないみたいだ。最新のベストはゴンチチ選曲らしいが他のは違うということをMCで話していた。本人たちもあまり快く思ってないようだ。そのレコード会社だがこのところよい評判を聞いたことはない。 ゴンチチを聴いていると、南の島で休暇を過ごしているような快適な気分に浸れるし、現実から白昼夢のなかにトリップもできる。日常の生活の中で見失ってしまったゆとりを探してみたい気持ちが沸いてきて、最近のトレンドのひとつである「スロー・ライフ」についてぼんやりと考えてみたりする。いちばん最後にゴンチチは「これから先、あと25年ほどよろしくお願いします」と話していた。僕がゴンチチを聴きだしてから12年ぐらい経つ。この先もきっと聴き続けるのだろうなと思う。でも、今回一緒に聴きに行った友人とは、終演後に、今度はEGO-WRAPPIN'を聴きに行こうかなんて、そんな話もしていたのだが。 Set List 01 大陸風に向かって 02 Waltz in Blue 03 Lonesome Dulcimer 04 Acoustic eel 05 黒い蟻の生活 06 マイル君とパプ谷のクリマロ君 07 Say You Love Me (原田知世) 08 Moon River (原田知世) 09 cora 10 動物達集まる-Hilo- 11 Share The Moonlight (Telesa Bright) 12 Gonna Heaven (Telesa Bright) 13 You Be So Nice Come Home To (Telesa Bright) 14 放課後の音楽室 15 Solitude (中納良恵) 16 コーヒー・ルンバ (中納良恵) 17 Valse 18 ティクテイグワ (朝崎郁恵) 19 おぼくり〜ええうみ (朝崎郁恵) 20 憧れのセーシェル諸島 (高中正義) 21 カリプソNo.8 (高中正義) 22 NDD-Night Dizzy Dance (高中正義) 23 闇のシダール (高中正義, 中納良恵) Encore 24 UPC |
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| ゴンチチ ゴンチチ シアター・ドラマシティ 2Days |
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