2005年8月10日(水) ZEPP OSAKA
2階D列31番
開演までステージのホリゾントには浜辺の風景が映し出されていて、波の音のS.E.が静かに流れていた。ステージは向かって左から原田郁子(Vocal/Keyboards)、BIKKE(Reading)、高野寛(Vocal/Guitar)、斉藤哲也(Keyboards)、伊藤大助(Drums)、永積タカシ(Vocal/Guitar)、ミト(Bass)、徳澤青弦(Cello)、岡村みお(Viollin)という布陣。曲によってメンバーが出たり入ったりするフレキシブルな編成だった。演奏される楽曲も映画のサントラ『サヨナラCOLOR〜映画のためのうたと音楽』からだけじゃなく、ハナレグミやクラムボン、ナタリーワイズの曲もあった。
「サヨナラCOLOR〜映画のための音楽会〜」は最初から特別ゲストありとアナウンスがあった。それは誰しも予想するであろう竹中直人監督のはずだった。しかし、ステージの中盤で早くもゲストが登場する場面になり、意外に早いなと思っていたら、な、なんと主演女優の原田知世が現れたのだった!
会場から野太い低い声の歓声が上がり、それはまるで地鳴りのようだった。サントラでは「やつでの葉っぱ〜ここだよ〜」に原田知世がコーラスで参加していて、今夜はその曲をハナレグミ×クラムボン×ナタリーワイズのスーパー・バンドをバックにして歌った。そしてもう1曲「パリに帰るの〜retour a paris〜」を原田知世のハミングをフィーチャーして披露した。原田知世がステージを後にしてもニコニコ大喜びの永積タカシ。高野寛は「メロメロですよ〜」とコメントした。幸せな空気が会場を包んでいた。
ステージでは再び原田郁子をフィーチャーした楽曲やナタリーワイズの楽曲が続いた。「ほっする人」のイントロがはじまった時、突然どこからともなく「掻いて掻いて背中を掻いて、プルッ、プルッ」という声が会場に響いた。ステージに現れたのは爆発したアフロヘアーにサングラスをかけた男で、「わたくし、東京は中央線で純喫茶コヨーテを営んでいるビンつけひこでぇ〜ございます」と自己紹介した。場内は再び大騒ぎとなった。もうひとりのゲスト竹中直人の登場だった。花模様の赤いスーツを着たビタつけひこは純喫茶コヨーテの専属歌手ムネひこいちを引き連れていた。坊主頭のムネひこいちはヴェルヴェットのジャケットを着て大きめのサングラスをかけていた。ムネひこいちはどうやら永積タカシのようだ(笑)。「ほっする人」の途中で、ビタつけひことムネひこいちは言い争ってるみたいだったが、よくわからない言語の応酬だった(笑)。二人は高野寛の泣きのギター・ソロにのって妙な動きをしていた。曲が終ってビタつけひこはアフロのかつらを客席に投げ込んだ。「こんばんは〜」と竹中直人になり、今度はスーパー・バター・ドッグの「OK」を披露した。
本編の最後は永積タカシの弾き語りによる「サヨナラCOLOR」。映画に楽曲を使ってもらったことへの感謝の気持ちと「サヨナラCOLOR」の誕生秘話を話した。2001年頃、大阪のFM802で「フリークス」という番組をやっていたそうだが、その収録前に1番だけ曲ができて、番組の中ですぐに弾き語りをして聴いてもらったそうだ。
アンコールでは再び原田知世が登場し「ロマンス」という自身のナンバーを披露。最後は竹中直人、原田知世を交えて「サヨナラCOLOR」を全員で歌った。ブルーのスーツに着替えていた竹中直人ははじめ恥ずかしそうにしていたが、原田知世に舞台中央へと促されると熱唱した。素晴らしいコンサートだった。
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出演
ハナレグミ
永積タカシ(Vocal/Guitar)
クラムボン
原田郁子(Vocal/Keyboards)
伊藤大助(Drums)
ミト(Bass)
ナタリーワイズ
BIKKE(Reading)
高野寛(Vocal/Guitar)
斉藤哲也(Keyboards)
徳澤青弦(Cello)
岡村美央(Viollin)
GUEST
原田知世
竹中直人
Set List
01. 音タイム
02. BONO UFO
03. オナゴ・サ・ウナージ
04. Re-トレモロ
05. 白鳥 2
06. 二人のシルエット
07. ナタリー
08. やつでの葉っぱ〜ここだよ〜
09. パリに帰るの〜retour a paris〜
10. 鳥のはばたき
11. No Signal
12. ほっする人
13. OK
14. 華香るある日
15. メンバー紹介〜明日天気になれ
16. 美しい夜
17. サヨナラCOLOR
Encore
18. ロマンス
19. サヨナラ オハヨウ
20. サヨナラCOLOR
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