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大貫妙子 taeko onuki concert tour 2002 note |
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2002年7月4日(木) IMPホール CC列17番 大貫妙子(Vocal) 林 立夫(Drums) 沼澤 尚(Drums) 小倉博和(Guitar) 松原秀樹(Bass) 森 俊之(Keyboards) フェビアン・レザ・パネ(Piano) ステージ中央に並べられた2台のドラム・キット。林立夫と沼澤尚のツイン・ドラムから繰り出されるグルーヴが素晴らしい。アグレッシブでありながらシンプルな演奏と言えばいいのだろうか。お互いが張り合うでもなく音がぶつからない。それが不思議だったし魅力的でもあった。 バンドのアンサンブルは調和が取れていて、このバンドのただならぬ力量に目を見張るばかりだった。小倉博和が弾くギターの音色は澄んでいて美しい。フェビアン・レザ・パネのアコースティック・ピアノは端正でしっとりしたやわらかな情感を醸し出していた。アレンジの要所を締める森俊之のキーボードも素晴らしかった。この春にBeautiful Songsで、彼の弾くフェンダー・ローズやハモンド・オルガンの演奏を耳にして以来、このステージでの演奏を楽しみにしていたのだった。 今回のステージではあまりライヴで演奏してこなかった曲を選曲したそうだ。「Kiss the Dream」はフェビアン・レザ・パネのソロで、そのあいだに大貫妙子は衣装替えをした。ここまでが前半だとすると、耳なじみの曲は「ピーターラビットとわたし」、「忘却」、「都会」の3曲だけだったわけだが、それだからつまらなかったかといえば、全然そんなことはなく、むしろ音楽の魔法をかけられたかのように、僕は酔いしれていた。透明感のある大貫妙子の声を聴くと、いつもそんな感じでぼーっとしてしまう。 23作目のアルバム『note』は、大貫妙子にとって全作品中ベスト5に入るアルバムとなったそうだ。ライヴの後半は『note』からの曲が披露された。9.11のアメリカ同時多発テロに影響を受けた作品もあるとされる『note』だが、確かにライヴで再現された曲には、ひときわ強い意志が滲み出ていたように思った。「Wonderland」を歌い終えた後で、私たちのWonderlandはどこにあるのでしょう、それは私たちで探さなきゃならないし、作っていかなきゃならない、どうぞみなさんも同じ列車に乗ってきてください、待ってます、途中下車はしないで下さい、と大貫妙子は話した。 本編が終わってアンコールになった時、プレゼントタイムがあった。10人くらいの人たちが大貫妙子にプレゼントを渡す。フェビアン・レザ・パネが「突然の贈りもの」を静かに弾きだした。大貫妙子は腰を落として膝まづきながら、一人ひとりと短い会話を交わしていた。誰かは大きなテディ・ベアを手渡す。また誰かは本を、そして最後にはひまわりの花束がプレゼントされた。ゆるやかに過ぎてゆくまどろむような時間。その光景が忘れられない。じーんと感動がうちよせていた。 Set List 01 お天気いい日 02 ピーターラビットとわたし 03 それとも 04 忘却 05 幻惑 06 Little Hope 07 White Wolf 08 都会 09 Kiss the Dream 10 あなたを思うと 11 緑の風 12 Wonderland 13 虹 14 ただ 15 la musique 16 Mon doux soleil 17 星の奇跡 Encore 18 宇宙みつけた |
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| 大貫妙子 & 山弦 大貫山弦妙子 tabo 2001 tour |
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2001年11月21日(水) 大阪ブルーノート 1st stage 大貫妙子(Vocal) 小倉博和(Guitar) 佐橋佳幸(Guitar) 場内の灯りが落とされるとテーブル席のあいだを通って山弦のふたりがステージにのぼる。ふたりだけで「祇園の恋(GION)」を演奏した後で、大貫妙子が同じようにしてステージへ。背筋がピンとのびたその可憐な姿に息をのむ。 大貫妙子「大貫です」 佐橋佳幸「山弦です」 小倉博和「妙子です」(会場から笑い) という挨拶のあとで「なんかいいにおい」と大貫妙子。大阪ブルーノートでは開演するまでに食事を楽しむことができる。もちろん、開演中でも食事を続けてもいいわけだが、演奏に集中する人のほうが多い。 2曲目「緑の風」は大貫妙子の次のアルバムに収録される曲で、急遽決まった今回の"大貫山弦妙子tabo 2001 tour"ではじめて披露された。このツアーは大貫妙子の次のアルバムのレコーディングで、最初に山弦とセッションをしたことから、「このままツアーしたい」と盛り上がり、スタッフのレスポンスが早くて実現したのだそうだ。ただ、ツアー中はレコーディングが中断されているらしい。 「あんまり私はライヴ・ハウスでやったことがなくてですね、こんなに近くにいて、すっごい緊張するんですよ。観てるほうもそうかな。そんなことない?」と言う大貫妙子に、佐橋佳幸はステージ左横のスタンド席を「こっちにも陪審員の席があります。嘘ですよ(笑)」と振り返る。そのステージを真横から見下ろす席の2列目に私はいた。出演者の横顔を見つめる形だ。緊張はしなかったが、ほんとうにステージまで近い。おしゃべりをはさみながらステージは進行するが、山弦のふたりはその合間にギターのチューニングを合わせている。 大貫妙子は、ライヴの定番となっている曲だけどバックが変われば全然違う趣もありますし、あえてみなさんの知っている曲を選んできています、と「突然の贈りもの」を歌う。たぶん、この曲はその昔、坂本龍一がラジオで紹介して知ったのだと思う。大貫妙子の曲で最初に好きになった曲だ。今夜は小倉博和の弾くギターの音が美しい。 このあとは山弦のふたりだけで3曲演奏する。「JOY RIDE」ではアドリブが炸裂する。ステージを真横から観ているので、ギターを弾く指先が見えないのが残念だ。「RODEO KING」では途中で演奏を中断し最初からやり直すハプニング。「チューニングが前の曲のままでした」(佐橋佳幸)、「見なかったことに」(小倉博和)、「忘れていいことは忘れて帰っていただきたい」(佐橋佳幸)と話しながらギターのチューニングを合わせる。とても珍しい場面に遭遇した。 そして再び大貫妙子と山弦。「四季」という曲は今回はじめて聴いた曲。エンディングで大貫妙子が鳴らす拍子木の音が印象的だ。「色彩都市」は山弦のギター・サウンドで全く違った感じで聞こえる。「横顔」は小倉博和の弾くギターが素晴らしい。最後の曲「あなたを思うと」は山弦の「祇園の恋(GION)」のカバー・バージョン。大貫妙子が大好きだった曲に歌詞を付けたと言う。既に「祇園の恋(GION)」を知っていたというのもあるが、一度聴いただけで気に入ってしまった。しっかりと大貫妙子の色に染まっていて良い。 アンコールでは、まず山弦のふたりだけでシュガーベイブの「蜃気楼の街」を披露する。この曲は今回のツアー中に山弦の次のアルバム(来年のあたまからハワイに行って2.5枚目にあたるカバー集のミニアルバムをレコーディングするそうだ)の打ち合わせをしていて仕込んだという。大貫妙子もここではじめて聴いたらしく「ジーンとしちゃった」と話していた。最後は大貫妙子を交えて「美しい人よ」をラテン調に演奏した。 Set List 01 祇園の恋(GION) / 山弦 02 緑の風 / 大貫妙子 & 山弦 03 ただ / 大貫妙子 & 山弦 04 突然の贈りもの / 大貫妙子 & 山弦 05 春(SPRING) / 山弦 06 JOY RIDE / 山弦 07 RODEO KING / 山弦 08 四季 / 大貫妙子 & 山弦 09 色彩都市 / 大貫妙子 & 山弦 10 横顔 / 大貫妙子 & 山弦 11 あなたを思うと / 大貫妙子 & 山弦 Encore 12 蜃気楼の街 / 山弦 13 美しい人よ / 大貫妙子 & 山弦 |
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| 大貫妙子 & 山弦 大貫山弦妙子 tabo 2001 tour |
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2001年11月22日(木) 大阪ブルーノート 2nd stage 大貫妙子(Vocal) 小倉博和(Guitar) 佐橋佳幸(Guitar) 昨夜に続いて"大貫山弦妙子tabo 2001 tour"を観る。今夜は午後9時30分開演のセカンド・ステージだ。案内された席は正面テーブル席で前から数えて5つめ。床にスロープがついてないので前の人の頭越しにステージを観る。小倉博和の姿がやや観にくい。 大貫妙子「大貫です」 佐橋佳幸「山弦です」 小倉博和「妙子です」 さすがに大阪ブルーノートでの4公演目になるとウケない。2曲目「緑色の風」では12弦ギターの音がする。小倉博和のほうをよく見ると12弦ギターを手にしていた。3曲目は昨夜の「ただ」に代えて「6月の晴れた午後」。11月18日(日)にFM802のSuper J-HITS Radioというラジオ・プログラムに、大貫妙子と山弦がゲスト出演した際に生演奏されたので、今回のライヴでも聴けると期待していた曲だった。今回の"大貫山弦妙子tabo 2001 tour"では、大貫妙子の定番となっている曲も披露されるわけだが、このフォーマットではそれよりも新しい曲のほうが相性良く聞こえる。もちろん、定番の曲も悪くはないのだが、何だかアコースティック別バージョンというふうにしか感じられない。 山弦だけのステージでは、大阪ブルーノートでのラスト・ステージということもあってノリがいい。アドリブが炸裂する「JOY RIDE」ではハンドクラップするオーディエンスもいる。昨夜はギターを弾く指先が見えなかったが、今夜は佐橋佳幸がスライド・ギターを披露しているのがわかる。曲の途中でだんだんとテンポを落としていくと、ジミ・ヘンドリックスの「Castles Made Of Sand(砂のお城)」のようなフレーズが佐橋佳幸から飛び出す。しかし、それは小倉博和によって「ヒゲダンスのテーマ」として返され、再び「JOY RIDE」へ。と思っているとブレイクが入り「ウィークエンダーのテーマ」がテープでながれ、「新聞によりますと」と小倉博和。そして何事もなく「JOY RIDE」に戻る。とんでもなく楽しい演奏だ。これぞ山弦 ! 続く「クロマ王朝の悲劇(Chromatic Tragedy)」は、久し振りにライヴで聴きたいと思っていたので、うれしい選曲だった。「いずれ何処かの運動会の徒競走のテーマに使っていただきたい」と佐橋佳幸。「あとですね、料理番組の千切りに合いますね」と小倉博和。再び登場した大貫妙子は「トゥルルルルルルルルルル !」と舌を鳴らして「クロマ王朝の悲劇(Chromatic Tragedy)」を再現してみせる。「どうなってんの、その指は。私のリクエストだったんですね」と大貫妙子は話す。 演奏曲数は前日のファースト・ステージと変わらないものの、3曲が入れ替わった。大貫妙子、山弦も楽しんでいるようだ。でも大貫妙子は、「あなたを思うと」の途中で歌えなくなるハプニング。一体何があったのだろう? 最後の「美しい人よ」の前に大貫妙子は「大丈夫(笑)。失礼しました。プチっときてしまって」と話した。佐橋佳幸はその間に指を鳴らしカウントを取りながらギターを弾く。大貫妙子は見事に復活したが、曲の途中で小倉博和が「すいません」と謝る。どこかミスしたようだった。 前夜今夜と三者三様にミスしたわけだが、こういうのも珍しいのではないだろうか。それが観ていて許せるというのは、お互いの距離が近く、MCというよりは会話がそこで交わされ、そして観ている側は飲食を楽しんでいるからかもしれない。短いコンパクトなショウであったが、大阪ブルーノート初体験としてはリラックスして楽しめたステージだった。終演後、時計を見ると午後11時30分近くなっている。終電まではまだ余裕があるものの、ゆっくりとしていられるわけでもなかった。大貫妙子の優雅な歌声で魔法をかけられたように頭の中はぼんやりとしていた。またもう一度、大貫妙子を聴きに行こうと思う。 Set List 01 祇園の恋(GION) / 山弦 02 緑の風 / 大貫妙子 & 山弦 03 6月の晴れた午後 / 大貫妙子 & 山弦 04 突然の贈りもの / 大貫妙子 & 山弦 05 SONG FOR JAMES / 山弦 06 JOY RIDE / 山弦 07 クロマ王朝の悲劇(Chromatic Tragedy) / 山弦 08 四季 / 大貫妙子 & 山弦 09 色彩都市 / 大貫妙子 & 山弦 10 横顔 / 大貫妙子 & 山弦 11 あなたを思うと / 大貫妙子 & 山弦 Encore 12 蜃気楼の街 / 山弦 13 美しい人よ / 大貫妙子 & 山弦 |
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